強欲資本主義ウォール街の自爆

Written by じび on 2月 17th, 2009


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本書ではアメリカの行き過ぎた資本主義を「強欲資本主義」として、金融立国を目指したアメリカでその先鋒だったウォール街の投資銀行がいかに破綻して行ったかが書かれています。

かつて投資銀行は裏方でした。成長しそうな会社へ投資を行い、会社の成長を手伝って育てて行く。そのためにお金を貸したり、役員を送り込んだり、アドバイザーとなったりしていたのです。ところが近年では株を買い占め役員を送り込むと、まずレイオフ、規模縮小を行います。そうすると一時的に利益率が良くなり、株価が上がります。そうやって上がった所で株を全て売り払って儲けを出すのです。その後、人も金も失った会社は衰退して行きます。しかし、株を売り払ってしまった投資銀行にとってはもう会社がどうなろうと関係ありません。結局被害を被るのは、他の株主や、会社の役員、社員たちなのです。筆者はこれを「今日の儲けは僕のもの、明日の損は君の物」と言っています。

物作りが出来なくなったアメリカは金融立国を目指しました。その結果がこの始末です。日本がこの後を追わない様に気を付けましょう。

 

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