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BMW R100GS-PD ミッションの一速で不具合(4)

ミッションの修理を自分で行う事にしました。
金が無いのもありますが、自分でやっておくと、次に問題が出た時にも対処しやすいと思うのです。あとはやはり基本的にこういう事をやるのが好きなんですよね。(^^)

まずはシート、工具箱、タンク、キャブレター、エアーフィルター、バッテリーなどを取外します。

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エアーフィルターボックスは今回初めて外しました。外したらその下はひどく汚れていました。なんでこんな所が汚れているんだろう?

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次にスピードメーターケーブルを外します。まずは左側にあるバッテリーからのマイナスケーブルを止めているボルトを外します。このボルトはマイナス端子の接続と、スビードケーブルを留める役目と、ギヤボックス内部の内圧が高まった時に、空気を抜くワンウェイバルブになっています。その後、ゴムブーツを引き上げて、スピードメーターケーブルを引き抜きます。中にギアが残っているので、ピンセットやラジオペンチで引き抜きます。ここの写真は撮り忘れました。

次にミッションに付いているクラッチレバーを外します。まずクラッチレバーの遊びを最大にします。
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次にミッション側でクラッチレバーを指で押すと、クラッチケーブルのタイコが外れます。

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クラッチケーブルはミッションの端の穴を通っていますが、切れ目があるので、そこでワイヤーを外します。

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次にミッションとドライブシャフトをつないでいるボルトを外します。まずゴムブーツを外し、めくります。すると珍しい10mmの12角ボルトが出てきますのでこれを外します。普通の12角のメガネレンチが使えます。

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次にミッションをクランクケースに留めているボルトを外します。右側は6mmヘキサゴンボルトとナットで留っています。

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外したらサビサビでした。これは交換ですね。次はユニクロメッキにしようかステンレスにしようか迷うな。

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左側はナットは無く、6mmヘキサゴンボルトだけです。

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こちらのボルトはアース端子との友締めになっています。

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次にスイングアームを外します。まずピボット部のカバーを外します。へこみが2カ所あるので、マイナスドライバーを差し込んでこじると取れます。

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中は27mmの六角ナットと、6mmヘキサゴンのボルトになっています。27mmの方がロックナットになっていて、まずはこちらを外します。

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ナットが入っているフレームの内径が37mmなので、これより小さい外径のソケットを使う必要があります。近所のホームセンターでKTCの27mmソケットを見たのですが、外周が36.5mmなので買ってきました。帰って実際にはめてみるとこれでギリギリでした。入り口付近は37mmなのですが、中の方が少し細くなっていて、36.5mmでぴったりでした。危なかった。

このナットは110Nmというトルクがかかっているので、それなりの道具が必要です。ソケットはKTCの差し込み角12.7mmのものを買い、ハンドルはスピナーハンドルを買いました。それと鉄パイプを買いました。スピナーハンドルがちょうど入る内径で、長さは2mです(1mもあれば充分ですが、売っていたのは2mのものが一番短かかったので)。

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作業中センタースタンドが外れない様に、前輪とベルトで連結します。

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鉄パイプなし(スピナーハンドルは長さ350mmくらい)だとびくともしなかったのですが、鉄パイプに差し込んで使うとあっさり外れました。いやあ、てこの原理って凄いですね。パイプの1mくらいの所を持ったのですが、軽い力で充分でした。まあ、110Nmというと、1mの棒の先に11kgの物をぶら下げるのと同じくらいですからね。

さてこうしてスイングアームのピボット軸は外れたのですが、ミッションを降ろす為にはこれを後ろにずらさなければなりません。しかしほとんど動きません。おかしいなと思いBMWメンテナンスブックを何度も見たのですが、それ以上の事は書いてありません。いろいろと動かそうとしていると、リアサスとパラレバーのアームに固定されていて動かない事に気づきました。これらを外すと、無事スイングアームを後ろにずらす事が出来ました。

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本ではR100RSを題材にしているのですが、これだとリアサスが垂直に近い角度になっています。一方R100GSはリアサスが45度近く斜めになっています。GSだとこれがつっかえ棒になってしまうのでした。また本のモデルはモノレバーなのでアームがないのでした。

次にクラッチレバーを外します。支点に成っているボルトを外した後、ゴムブーツの根元のバンドを外してめくります。中にスプリングが入っていて、そのままでは外れないので、マイナスドライバーでスプリングを縮めながら横に引き抜きました。

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こうしてやっとミッションを降ろす事が出来ました。(^^)

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ついでなのでクラッチも外します。タイミングホールからマイナスドライバーを突っ込んで歯車の歯にかませて、クラッチが回らない様にしておいて、6本の6mmヘキサゴンボルトを外します。

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クラッチは固着していたので、ゴムハンマーでまんべんなく叩きました。やがてガラランと音を立てて、クラッチプレートなどが落ちてきました。

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これがクラッチを構成している部品です。左からスプリングプレート、プレート、クラッチディスク、ハウジングカバーです。

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見ての通り、単式乾盤クラッチです。おかげでクラッチは軽いです。クラッチプレートの厚さを測ったら5mmありました。ただしプレートはベースの両面にパッドがついており、全てを合わせた厚さです。新品は6mmと聞いているので1mmしか減ってません。多分作られて以来開けられていないようなので、75,000kmで1mmということですね。パッドはベースにハトメで留められていているのですが、パッド表面とハトメとの段差は1mmでした。ということはあと75,000kmは使えるという事になりますが、この機会に交換しようか、それとも100,000kmの腰下オーバーホール時にしようか迷ってます。

次回はいよいよ難関のミッションの分解です。
でもその前に特殊工具を入手しなければ。

(5)に続く

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コメント (1)

匿名:

2ちゃんに話題を提供されてるですね。

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2007年11月18日 18:27に投稿されたエントリーのページです。

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