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BMW R100GS-PD ミッションの一速で不具合(7)

注文していたベアリングプーラーが届いたので、ベアリングを外しました。

IMG_2705.jpg

ほとんどのバイクではミッションのシャフトは2本なのですが、R100シリーズのミッションでは3本のシャフトが使われています。上から出力シャフト、中間シャフト、入力シャフトです。

IMG_2709.jpg

これは縦置きクランクシャフトの特性によるものと思われます。シャフトが2本だとクランクシャフトとドライブシャフトの回転が逆になってしまい、車体にねじれの力が加わってしまいます。そこで中間シャフトを入れて、入力と出力の回転方向を合わせているようです。

参考までに付いていたベアリングを以下に示します。
マシンはR100GS-PD 1989年製(初期型)です。

入力シャフト・フロント側 NU204E開放型    ドイツ製
入力シャフト・リア側   6304C3開放型    ドイツ製
中間シャフト・フロント側 6304C3開放型    ドイツ製
中間シャフト・リア側   6304C3片面シール型 ドイツ製
出力シャフト・フロント側 6403C3開放型    ドイツ製
出力シャフト・リア側   6304C3両面シール型 イタリア製

なぜか出力シャフト・リア側だけイタリア製なんですよね。ここは一番負荷がかかる所だと思われるので、もしかしたら過去にここだけ交換されたのかも知れません。ちなみにクライマー社のマニュアルや、BMWメンテナンスブックを見ると開放型になってますが、この辺りは車種によって異なるそうです。

ケースを見ると、常にオイルに浸かっていない開放型ベアリングには油路(オイルライン)が切られています。このようにシール型かどうかは油路の設計にも関連しているので、基本的には付いていた物と同じタイプの物に交換します。

また今回はNTN製のベアリングを購入したのですが、片面シール型は入手が困難なのでNTNの営業所に電話して聞いた所、両面シール型の片方を、シールとインナーの隙間にマイナスドライバなどを差し込んでゆっくり持ち上げれば外れますよとのことなので、この方法で行こうと思います。

あと6304C3開放型の場合、後に/4E, /5C, /5Kという記号が付いていたので、これについても聞いた所、封入されているグリスの種類だそうで、以下のような特性があるとの事でした。

4E 高温用 -30℃~150℃ ANDOK260
5C 高温用 -30℃~175℃ CHEVRON SRI MLGR
5K 汎用  -40℃~150℃ MV12TENP SRL

後ろに書いたのがグリスの名前なのですが、携帯電話が入り難い所だったので音質が悪く、よく聞き取れませんでしたので、間違いがあるかもしれません。

(8)に続く

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2007年12月29日 18:05に投稿されたエントリーのページです。

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