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BMW R100GSパリダカール:セルモーターのマグネット剥離の対策

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 セルモーターを分解してみましたが、マグネットの剥離は起きていませんでした。どうやら原因は別にあるようです。一番疑わしいのはバッテリーですが、その前にばらしたセルモーターを元に戻す必要があります。しかしこのまま戻すと将来的にマグネット剥離がおこる可能性があるため、その対策を施します。

 色々な方法を調査・検討しました。一番多かった対処方法は、一度マグネットをはがして、強力なエポキシ系の接着剤を使って固定するというものでした。しかし、義父の仕事上からの助言で、温度変化による膨張率が違う物を接着すると、例え強力なエポキシ系の接着剤でも剥がれてしまうとのことでした。

 次に考えたのが少し厚みのある両面テープによる固定です。これですとテープ自体が収縮し膨張による剥離を防げます。しかし、今付いている接着剤をはがす必要があり、少し面倒です。また、両面テープの耐久性を考えると、定期的に交換する必要があります。

 最後に見つけたのが、マグネットの周りを金属パテで固めるというものでした。私はこの方法を更に一歩進めて、マグネットとマグネットの間を金属パテで完全に埋めてしまうという方法を考え出しました。こうするとマグネットと金属パテが互いを固定し、内側には入ってきません。外側は金属の筒なので、それ以上外には出ません。桶が接着剤を使わずに枠のみで木の板を互いを固定しているのと同じ原理です。この方法で行くことにしました。

 まずはセルモーター内を清掃します。濡れぞうきんを堅く絞って拭きます。特に奥の方はブラシが削れた粉と思われる物が大量に付着していますので、奥までしっかり拭いて下さい。

 ちょうど緊急修理用に買った金属パテがあったので、それでマグネットの間を埋めて行きます。金属パテは最初二種類の粘土状の素材が棒状に二層に分かれています。これを適量切り取り二種類の粘土を均一に混ぜ合わせると、約10分後には固まり、24時間後にはドリルによる穴あけ、ねじ切りが出来るというものです。付属のビニール手袋を着用して混ぜていたのですが、途中でビニール手袋は破れてしまい、破片がパテに混ざるようになってしまいました。仕方がないので素手で作業を続けたのですが、出来れば薄手のゴム手袋などを使用した方が良いと思います。爪に入り込んだパテは、爪が伸びるまで取れませんでした。(^^;

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これが金属パテ(クイックスチールとも呼ばれる)です。

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このようにマグッネットの間にパテを入れます。
コイルと接触しないよう、マグネットと同じ高さになるようにします。

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すべてのマグネットの間をパテで埋めました。

 すべてのマグネットの間をパテで埋めて、これで良しと思い組み立てようとしたら、モーターの筒が、本体にはまりません。よく見てみると、本体から筒の中に張り出している部分があり、それがマグネットの手前のはみ出した金属パテに当たっているのでした。なんとかはみ出したパテを削らなければなりません。でも既に10分以上たっているので硬化しているはず。うーん、と思いながらも物は試しで彫刻刀で削ってみると、あっさりと削れました。これで張り出した部分が当たらなくなるまで削って行き、無事に入るようになりました。

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オレンジ色の部分が本体側の出っ張りです。

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彫刻刀で削った後は真白になっています。

 次はこれを元通りに組み立てて行き、バイクに取り付けます。

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2007年1月23日 23:16に投稿されたエントリーのページです。

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