BMW R100GS-PD ミッションの一速で不具合(8)

Written by じび on 12月 31st, 2007

今回はキックスーターを外しました。

キックスターターはくさび形のボルトで固定されています。まずこのボルトに付いている六角ナットを外します。

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次にこのくさび形ボルトを外します。ナットの付いていた方をプラスチックハンマーなどで叩き、押し出します。が、全然出て来ません。今度はCRC 5-56を吹き付けて金槌で叩きました。(ボルトの先端はネジ部分より少し膨らんでいるので、外さなければ問題ないです。外すとネジをなめる可能性があります。出来る事なら金属の棒をあてがうか、ダブルハンマーにした方が良いです。)しかしそれでも出て来ません。さらにヒートガンでキックレバーを暖めて、金槌でがんがん叩きました。その結果、やっと外れてくれました。

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ボルトの方はうっすら錆びていました。またよく見るとネジ山やストッパー部分に変形が見られるので、交換する予定です。

次にキックレバーを外そうとしたのですが、これも固着して外れません。始めはベアリングプーラーを使って外そうとしたのですが、そのままだと爪も入らないしセパレータも使えません。そこでボルトの穴に金属の棒を差し込んでそれにベアリングプーラーの爪を引っかけようとしました。

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しかしこの方法は失敗でした。締め込むと棒の方にベアリングプーラー自体が傾いてしまい、力がかからないのです。支点と2つの爪は直線上に並んでないと効かないようです。

そこでまず軸との隙間にCRC 5-56を吹き付け、キックレバーをハンマーで回転方向に叩くと少し回りました。何回か繰り返し、他のパーツに干渉する直前で止め、また反対側に叩いて回してと何度か繰り返しました。これで固着は取れました。

次にキックスターターの軸にベアリングプーラーの支点の棒をあてがい金槌で叩き、押し込もうとしました。CRC 5-56を吹き付け、ヒートガンで温めて、がんがん叩きます。なかなか動かなかったのですが、何度も叩いているとちょっとずつ動いて行きます。そしてベアリングプーラーの爪がかかる程度に広がった所で、ベアリングプーラーをセットして締め込んで行くと、あっけなくキックレバーが外れました。

最後にキックスターターのシャフトをケースから抜こうとしたのですが抜けません。ケースをヒートガンで温めたのですが、駄目でした。仕方ないので、先ほどの様にベアリングプーラーの支点の棒をあてがい金槌で叩きました。何度かやっているとなんとか抜けてくれました。

抜けたシャフトの先を見ると結構錆びています。これが抜けにくい原因だったのでしょう。変形などはしていないので、組み込み時にはサンドペーパーで磨いて、グリスを塗るつもりです。

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