BMW R100GS-PD ミッションの一速で不具合(10)

Written by じび on 1月 13th, 2008

新しい部品が届いたので、いろいろと見てみました。

まず1速ギアのドッグ穴ですが、新品でもある程度面取りされていました。

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次に4速ギアのドック爪ですが、これも新品でも面取りされていました。

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そして1/2速シフトフォークですが、まずフォークの厚みを測ったのですが、両方とも5.65mmで変わりありませんでした。

フォークの曲がりですが、定尺の上に置いて比較したところ、変わりありませんでした。

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しかし、シフトドラムにつながるアームを比較した所、曲がっていました。

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差を計った所、1速のドックの噛み込み代が浅くなる方向に1.09mmずれていました。今回の問題の原因の一つですね。

また古いシフトフォークの1速側が部分的に削れていました。

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二本突き出ているフォークの厚みがある部分の根元と、その中間の円弧になっている所が黒くなっていますが、ここが削れていました。2速側や他のフォークにはこのような削れはありませんでした。

また1速時にシフトフォークが当たるギアの受け側も削れていました。

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反対側の2速時に当たる方は、まったく削れていませんでした。

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今回の故障の大元の原因は無理なシフトダウン操作だと思います。最近の運転で、先の信号が赤になると、クラッチを切って、スピードが落ちていない内にギアを1速を経てニュートラルまで落としてしまうという操作を行っていました。クラッチを切ってもミッションは車速に合わせて稼働しています。それを忘れて車速が早いのに1速まで強引に落としてしまったのが、今回の問題を引き起こしたのではと思っています。

 

3 Comments so far ↓

  1. ピンキー より:

    こんにちは。原因が判って良かったですね。国産車でもオフ車に多いそうです。理由はオフロードブーツ。
    底が厚く、微妙なシフトの感触が判り辛く、つい強引にシフトをしてしまう(特にダウン時)所為の様です。
    又走るシチュエーションもシフトを丁寧にするのは難しい状況が多いですし。
    僕のボクサーは今の所、ミッションはノントラブルですが、何時逝くのかな、と戦々恐々(笑)。

    これからも寄らせていただきます。

  2. YBITOH より:

    >> しかし、シフトドラムにつながるアームを比較した所、曲がっていました。
    >>
    >> 差を計った所、1速のドックの噛み込み代が浅くなる方向に1.09mmずれていました。今回の問題の原因の一つですね。

    まさに、これが「ギヤ抜け・ドッグなめ」の原因ですね。

    しかし、ここまでしっかりと原因を追求されたじびきさんに、敬意を表します。

  3. じびき より:

    >ピンキーさん
    へー、オフ車に多いというのは初めて聞きました。なるほどそういう事があるのですね。Wikepediaのドグミッションの項目を見てたら、自動車はシンクロ機構を持つミッションが使われているが、二輪車はほとんどがシンクロ機構のないドグミッションとのこと。二輪車の場合は「伝達トルクが小さいことと、最終減速機構がチェーンのものが多く、ある程度の衝撃吸収能力を持つことから問題視されない」と書かれていました。トルクが大きく、ドライブシャフトの車種はなおさらきちんと速度を合わせてあげるようにしないといけなさそうですね。(^^;

    >YBITOHさん
    ありがとうございます。みなさんに色々と教えられてここまで来ました。感謝の念に絶えません。

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